近くに太田川が流れ、遠くに山々を望むのどかな住環境。お菓子作りや洋裁、ねんど細工など多趣味な奥さまと、本好きご主人のための、趣味を暮らしの真ん中に置いた家が完成しました。横貼りしたグレーのガルバリウム鋼板の外観に、レッドシダーをランダムに配置した玄関が際立ちます。扉を開けると、土間のように奥へと続く玄関ホール。内でも外でもないちょっとした空間が、毎日の暮らしにわくわく感をプラスします。珪藻土の塗り壁に現しの梁が映える開放的なLDKには、随所に遊び心やセンスを散りばめています。キッチン周りにはサブウェイタイルとブリックタイルを貼り、かわいらしさと女性らしさを演出。一方で、インダストリアルな照明やオリジナルデザインのアイアンサッシなど、男前インテリアが空間を引き締めます。他にも、黒板や古材、モザイクガラスなど、さまざまな素材を絶妙なバランスでデザイン。キッチン横の窓際には、奥さまが作るお菓子や洋服などを撮影するための専用スペースを用意。将来お店をしたいという夢のために、対面販売ができるよう、ここだけ外側を塗り壁で仕上げています。ゆるやかにつながる間取り、リズミカルに変化する天井高、視線の抜けを計算することで、コンパクトな敷地ながら坪数以上の開放感を手に入れることができました。お施主様との対話を重ね、より完成度の高い家に仕上がりました。

感覚的なニュアンスがちゃんと伝わるのがうれしい
普通の家は嫌で、個性的でカフェみたいな家を希望していました。幾つか工務店やハウスメーカを訪ねましたが、予算や感覚があわなくて...。そんな時、Select工房を知り、完成見学会へ参加。訪問した家は好みではなかったんですが(笑)、そこでスタッフの猪原さんと運命の出会いをすることになります。一番の魅力は、私の感覚をちゃんと理解してくれること。例えば子ども部屋はピンクの壁がいいと伝えると、他社ではザ・ピンクな色をチョイスしてくるのですが、猪原さんはスモーキーピンクなど、ニュアンスカラーを提案してくれる。伝わらないって、ストレスじゃないですか。このセンスの差は大きいですね。私は物を選ぶセンスはある方だと思いますが、全体を調和することはできません。それぞれの個性がケンカしちゃう。だから、全体を上手くコーディネートしてくる人が必要で、それが猪原さんでした。一般的に家って奥さんの趣味が優先されるじゃないですか。でも我が家は外観やトイレの床など、主人の意見もしっかり入っているので、ちゃんと「主人も帰って来たくなる家」になっています(笑)
